メキシコ人にとって、「死」とは「生」の一部であり、永遠の別れではありません。
死について話したり、亡くなった人のことを話すのも日常です。
ユネスコの無形文化遺産にもなっているメキシコの「死者の日」には、お墓を装飾し、骸骨の仮装をして盛大に死者を弔います。
家族が飾り立てた墓の周りに集まり、食べたり飲んだり歌ったりして夜通し楽しみます。
死者の日の幻想的で美しいお墓を巡るツアーも催されているほどです。
メキシコ人の死生観が良く表れているのでしょう。
もちろん、大切な人を亡くした悲しみは誰もが抱く感情です。メキシコのお葬式では、その悲しみを皆で分かち合い、明るい気持ちになるために行われます。
そのため、服装も自由で、お葬式も自宅やカフェテリアで行われることも多くあります。
また、明るく楽しく死者を送り出すために、埋葬の時に楽器でマリアッチなどが演奏がされることもあります。
メキシコのお葬式は人々が陽気に集う明るいお葬式なのです。
■メキシコのマリアッチ
■メキシコの死者の日